「子どもたちの未来をひらく父母の会」はサリドマイドの子どもを持つ親たちによって組織されていました。
この会の大きな目標のひとつは、他の症状の心身障害児もふくめて、すべての不幸な子どもたちが現代医学の恩恵を十二分にかつ平等に受けられるような社会環境を作り出したいということにありました。具体的な目標として「小児総合病院の建設計画」を掲げています。大勢の人々の善意と力が結集されて理想とされる病院その他の施設が数多く日本各地に建設されることを目標にしていました。
「子どもたちに対するあたたかい配慮にみちた社会的環境のもとでなら、手足の不自由にめげずより明るく、より強く残された多くの能力を伸ばし、やがて社会に貢献しうる立派な人間に育つことだろう。」と当時の「父母会」の理事長だった飯田進は語っています。
やがて地域療育センターの第1号として横浜市南部地域療育センターがつくられ、療育センターは全国にひろがっていきました。モデルを作り、日本に広めることは成功したのではないでしょうか。